先輩移住者密着取材 古屋さんご家族
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実録!古屋さんちの築50年超の空き家住めるようにしちゃいました!!
2017年5月に徳島県より移住。
長らく東京に暮らしていたが、長男誕生を機に「地域おこし協力隊」として徳島県神山町へ。神山町で田舎の暮らし方にすっかり感化され、「腰を落ち着けるところ」を探して富士宮にたどり着く。
今のところ富士宮市は終着点のつもり。
古屋さん一家 プロフィール
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ジュンジさん
職業はフリーの編集者。
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ガンちゃん
長男。近所の保育園に入園。
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タマちゃん
次男。移住当時は乳飲み子。
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モエコさん
布もの作家。手先が器用。
Project PLAN
- ❶ ⼆間続きの和室と北側の和室
- 基礎を補修して下地合板を貼るところまで⼤⼯さんにお願いする。
壁と天井は⽩いペンキで塗って明るくし、床はフローリングを貼る。 - ❷ 台所
- 剥がれかけの床材は撤去して⼟間に。
きれいに掃除した後、ご近所の解体で頂いた中古のブロックキッチンと家電を設置。 - ❸ トイレ
- ⼥⼦トイレの便器を撤去して床を貼り、コンポストトイレを導⼊する。男⼦トイレは未定。
気になるアレコレ、聞いてみました。
- 家はどうやって⾒つけたの?
- 市役所を通じて紹介された「猪之頭地区活性化推進委員会」が世話をしてくれました。移住のことはおもに委員会に相談しながら進めました。移住前に⽚づけたり掃除したりしてある程度困らない状態にしてくださっていて、とても助かりました。
- 荷物の移動はどうしたの?
- 引っ越しの荷物を置くためのスペースを作るために、荷物本体の一週間前に4人で先に移住。スペースを作ってからジュンジ一人で徳島県に戻り、引っ越し会社に立ち会い猪之頭にまた戻りました。当初は納屋で寝るつもりでしたが、大工さんが和室に畳を敷いてくれたおかげで、一日目から畳で寝ることができました。
- 移住直後はどうやって暮らしていたの?
- ⽐較的損傷の少ない⽞関横の和室に寝泊まりしていました。入居時に地元の⼤⼯さんが「せめてもの親⼼」と古畳を敷いてくれて、それは本当に有難かったです。家の隣に納屋があったので、荷物の置き場にはとくに困りませんでした。
- 必要なものはどこで揃えたの?
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DIYに必要なものは、ほとんど市内のホームセンターかネットで買いました。
フローリングの床材はこだわりたかったのでネットで探しましたが、ホームセンターでも売られています。 - ⼤変だったのはどんなこと?
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⼦どもたちが⼩さいので⾃由になる時間が少ないというのが⼀番のネックでした。⻑男が保育園に⾏っているあいだが勝負です。
⽚⽅が次男を抱きながら家事や仕事をこなし、もう⽚⽅が作業を進めるといった具合なので、思っていたよりも時間がかかります。
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Before
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After
お部屋がグッと明るくなりました♪
和室の砂壁は古くなっていてポロポロと剥がれ落ちてくるので、こすり落として下地のシーラーを塗り、その上にペンキを塗ることに。
床はフローリングにするつもりなので、ついでに天井もペンキで塗って洋間⾵に仕上げる。
Process
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砂壁をこすり落とす
床にビニールシートを広げていざスタート!
⾦ダワシと⻲の⼦タワシで壁をこすり、砂壁を落とします。
ホコリの量がハンパないので、防護服・ゴーグル・マスクは必須です。
ガンちゃんを保育園に送り届けた後、10時ころからお昼ゴハン抜きで作業して、なんとかお迎えまでに作業完了。 -
マスキングテープで養⽣をする
キレイに仕上げるためには養⽣が⽋かせません。
地味な作業ですが、マスキングテープをせっせと貼ります。
意外にも役に⽴ったのがガンちゃんの粘⼟⽤のヘラ。これでつつきながら壁に密着させます。モエコさんの⼏帳⾯さが光る⾒事な仕上がり。 -
塗装する
⼿始めに下地材を塗ります。いろいろな種類のものがあり迷いますが、今回は内装屋の友⼈のアドバイスを受けて「カチヨンシーラー」というものをチョイス。
下地材が塗り終わったら⽇を改めてペンキを塗ります。
ハケは100円ショップで購⼊したもの。ペンキを⼊れるバケツはいろいろ試したものの、結局、⼿のひらサイズの空き容器が⼀番使い勝⼿が良かったです。
壁の塗り替えは⼿先の器⽤なモエコさんが担当。
「ペンキおかわり〜!」のときはジュンジさんがお⼿伝い。
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Before
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After
見違えるほどキレイになりました♫
大工さんが貼ってくれた下地合板の上にフローリング材を貼る。
一般的に売られているものより厚みがあって長めの材が欲しかったので、フローリング材はネットで探した。
Process
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フローリング材を採寸して切る。
縦方向に継ぎ目ができるのが嫌だったので、フローリング材は床の長さより長い4000mmのものをネットで購入。和室16畳分で8万円くらい(送料含む)でした。床の縦横は、掃除の際のごみの吐き出し口に対してフローリング材が縦になるように決めます。
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フローリング材をはめる。
フローリング材は板の両端にそれぞれ凸凹がついていて、これをはめ合わせる仕組み。
隣の材と凸凹がかみ合うようにフローリング材を置いて、トンカチで叩きながら組んでいきます。トンカチの跡が残らないように端材をあてがって、その上から叩くと良い。 -
釘で固定する。
フローリング材同士がはまったら、ボンドと釘で固定します。
作業スピードアップのためにジュンジさんはインパクトドライバーで釘穴をあらかじめ開けました。
フローリング材同士がピシッと合っていないと、だんだん狂ってきてのちのち大変なことに。いつも「直線」を心がけて。
フローリングを貼るのはジュンジさんが担当。電動工具の扱いも徐々に慣れていくもの。
台所は…
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Before
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After
腐りかけの床材は取り除いて、台所は土間として使う。
入居した時にはすでに撤去されていたキッチンセットは、他所からブロックキッチンを調達して設置した。
土間は土のついた野菜なども気にせず置けて便利だが、冬はかなり寒い。一長一短である。
おトイレは…
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Before
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After
男性用/女性用に分かれていた昔ながらのトイレは女性用トイレを改造して使用することに。
据えられていた便器は少しずつ揺らすように力をかけて引っ張ったら取り外すことができた。
穴の形状にべニヤを切り、セメントをのせ固め、その上にさらにベニヤをしいて、コンポストトイレを設置。
排泄物は微生物の働きにより発酵処理される。
お風呂場は…
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Before
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After
脱衣場の洗面台もお風呂も水道関係は問題なし。お風呂場は比較的きれいな状態。気合を入れて掃除するだけで使えるようになった。
壁が赤く塗られていてアバンギャルドな雰囲気だが、しばらくはこの独特の雰囲気を楽しむつもり。
感想!実際に改修してみて…そしてこれから
築50年超、かつ育児をしながらということもあり、なかなか思うように進まない改修ですが、DIY初心者にとっては難易度が高いところはプロにお願いし、できそうなところを自分らでやるというのがコツだなと感じています。
物件によっては好きに改修できないケースもあり、このようなDIYをさせていただけるのは大家さんの理解あってのことと改めて感謝する次第です。今後は現在の基礎的補修に加えて、内装や什器の自作、屋外も薪棚や子どもが楽しめるようなスペースも作っていきたいと思っています。